「口内炎にビタミン剤が良い」と言われていましたが・・・
ビタミン欠乏は再発性潰瘍性口内炎に関係するとされていますが、マルチビタミンを1日1回服用しても一般的な口腔内疾患は予防できないことが、新しい研究で示されました。
この 再発性潰瘍性口内炎は、米国人の約40%にみられ、10代および若年成人に多く、原因は不明ですが感染性ではありません。
命を脅かすものではありませんが、非常に痛みが強く、摂食や発話、歯磨きが困難になるといった他の問題が生じます。
一般的にはアセトアミノフェン(タイレノール)が疼痛緩和に有用であり、温かい飲み物やアイスキャンデー、塩水でのうがいを避けることも有用であるとされています。
米国歯科医師会(ADA)誌4月号に掲載された今回の研究は、アメリカのコネティカット大学で2005年~2009年にわたり160名の対象者の方々を83名の試験郡と77名の対象群に無作為に分けて研究されました。
試験群は、必須ビタミンの1日推奨摂取量100%から成るマルチビタミンを1日1回、1年間服用し、対照群はプラセボを服用しました。
米国歯科医師会(ADA)誌4月号に掲載された今回の研究は、アメリカのコネティカット大学で2005年~2009年にわたり160名の対象者の方々を83名の試験郡と77名の対象群に無作為に分けて研究されました。
試験群は、必須ビタミンの1日推奨摂取量100%から成るマルチビタミンを1日1回、1年間服用し、対照群はプラセボを服用しました。
被験者は、錠剤を服用するたびに、潰瘍性口内炎エピソードと疼痛レベル、食事摂取量に対する口内炎の影響の有無を記録しました。
研究の結果、両群とも約4回のエピソードが生じ、それぞれ約8日間持続しました。
疼痛レベルおよび特定の食物の摂食能力に群間差はなく、投薬レジメンに対するコンプライアンス(服薬遵守)にも差はありませんでした。
ビタミンB12レベルが低かった14例のうち5例が試験群、9例が対照群でした。
新規潰瘍性口内炎エピソード数に群間差はありませんでした。
葉酸レベルが低かったのは2例のみであり、少数であったため解析は実施されませんでした。
潰瘍性口内炎の傾向のある患者がマルチビタミンを服用しても、潰瘍性口内炎の期間または頻度は減少しなかったため、臨床現場でマルチビタミンを勧めるべきでない。重症の場合は、特に低レベルのビタミンB12または葉酸についてスクリーニングを行うべきであると言い、別の専門家は、患者は理解していないため非常に不安に思うことが多いが、大多数が軽度の症例であり、治療なしで7~10日で治癒すると述べています。
潰瘍性口内炎の傾向のある患者がマルチビタミンを服用しても、潰瘍性口内炎の期間または頻度は減少しなかったため、臨床現場でマルチビタミンを勧めるべきでない。重症の場合は、特に低レベルのビタミンB12または葉酸についてスクリーニングを行うべきであると言い、別の専門家は、患者は理解していないため非常に不安に思うことが多いが、大多数が軽度の症例であり、治療なしで7~10日で治癒すると述べています。
近年、他にもビタミン剤を摂取するデメリットが明らかになり始めています。
緊急を要する場合や摂食に問題がある場合は別として、一般的に食事を摂れる方は、食事の中で栄養を補給する事が一番身体に必要な行為だと思います。