2012年3月5日月曜日

ビタミンEの過剰摂取に注意!

老化防止をうたう栄養補助食品として人気のビタミンEを摂取しすぎると、骨粗しょう症になる危険が高まることが分かり、研究を行った慶応大学などのグループは「摂取量の上限を検討し直す必要がある」と指摘しています。



慶応大学などの研究グループは、ビタミンEに骨を壊す細胞の働きを活発にする性質があることを動物実験で確かめました。

そして、骨への影響を実際に調べるため、健康な大人が栄養補助食品として摂取する場合の最大量に相当するビタミンEを48匹のネズミに8週間、毎日与え続けました。

その結果、通常のエサを与えた場合に比べ、骨の量が平均で20%減少し、すべてのネズミが骨粗しょう症の状態になっていたということです。


研究グループでは、ビタミンEの過剰な摂取は、骨の新陳代謝のバランスを崩し、骨粗しょう症になる危険を高めると結論づけています。

ビタミンEはしみなど防ぐアンチエイジングの栄養補助食品として人気で、アメリカでは人口の10%以上が服用し、日本でも利用者が増えていると見られています。

研究を行った竹田秀特任准教授は「ビタミンEは老化防止にたくさん取った方がいいと考えられていたが、骨粗しょう症による骨折や寝たきりという深刻な問題につながるおそれがあることが分かった。
摂取量の上限を検討し直す必要がある」と指摘しています。


厚生労働省が定める食事摂取基準による目安量は1日7ミリグラムで、許容上限量は800ミリグラム。
ただ、国内外で市販されているサプリメントの中には、1日の摂取量にして1,000ミリグラムのビタミンEが含まれているものもある。

通常の食事から摂れるビタミンEも考えると、ビタミンEの摂り方も見直す必要があると思います。


栄養補給は、毎日の食事の中で行う事が大切だと思います。

2012年2月28日火曜日

サーチュイン(長寿)遺伝子、哺乳類でも効果…何故かオスだけ

サーチュイン遺伝子、ご存知ですか?

昨年、NHKの番組や、世界一受けたい授業などでも紹介され、話題となっている遺伝子です。

現代人の多くは眠っている遺伝子と言われていますので、食事を30%減らすなど、飢餓状態になる事でスイッチがオンになると言われています。

サーチュイン遺伝子のスイッチがオンになると、病気の発症や老化の進行が遅くなり、長寿につながると言われています。

最近は、効果を疑問視する結果も発表され議論が活発になっていましたが、哺乳類は7種類のサーチュイン遺伝子(Sirt)を持つが、寿命を延ばす効果は確認されていませんでした。

しかし、最近イスラエルの研究チームが寿命を延ばす遺伝子というのをマウス実験で発見し話題になっています。


発表によると、酵母で発見された長寿遺伝子「サーチュイン(Sirt)」の働きを高めると、オスのマウスの寿命が延びるという。

Sirtの仲間の遺伝子は、人間を含む多くの生物が持ち、線虫やショウジョウバエでは寿命延長効果があるとされる。



同国バール・イラン大学の研究チームでは、その遺伝子が欠損すると長寿とは逆に加齢症状に似た異常が出るSirt6に注目している。

遺伝子組み換え技術で、この遺伝子の働きを高めたマウスを2系統作成し、寿命の変化を調べた結果、オスのマウスでは、平均寿命がそれぞれ14・8%と16・9%延びたが、メスのほうでは、まったく効果は見られませんでした。

現段階では、どういう仕組みで寿命が延びたのかは詳細はわかっていませんが、もし詳しくわかれば、健康的な長寿に役立つとして、世界から注目を集めています。


すべての生物で、カロリーを制限することで病気の発症や老化の進行が遅くなることは分かっていますので、まずは食べ過ぎない事を心がけるだけでも、健康な体づくりには十分です。

パーキンソン病に太極拳は有用

週2回の太極拳の実践がパーキンソン病患者のバランスと歩行能力の改善に有用であることが、新しい研究で示されました。

これまでにも、パーキンソン病患者に対し短期間の太極拳が提唱されていたが、科学的あるいは臨床的に有用性は確認されていませんでした。




パーキンソン病は神経変性脳疾患であり、米国では約100万人に認められ、日本でも14万5千人(2005年 厚生労働省データ)の患者さんが認められています。

ボクシングの元世界ヘビー級チャンピオンのモハメッドアリさんが発症していて、有名な疾患です。

通常は徐々に進行しますが、それにつれて運動制御能力が低下し、振戦や 筋硬直、不安定性などの症状が現れます。



身体活動はこの運動機能低下の遅延に有用であることが知られています。

米オレゴン研究所(ユージーン)研究科学者のFuzhong Li氏らは、太極拳、レジスタンストレーニング(筋力トレーニングの総称)、ストレッチの効果を比較しました。

同氏らは、軽度から中等度のパーキンソン病患者 195人を、3群のいずれかに無作為に割り付け、各被験者に60分のセッションを週2回、24週間参加してもらい、バランス維持に重要な姿勢安定性の変化と、患者の歩行の様子と体力を検討しました。

研究の結果、「太極拳」はバランスおよび「歩行能力の改善」についてレジスタンストレーニングやストレッチよりも優れ、「転倒回数の減少」についてはストレッチよりも優れ、レジスタンストレーニングとは同等だったとの事です。

また、太極拳によるベネフィット(便益)は3カ月後も継続していました。

研究結果は、医学誌「New England Journal of Medicine」2月9日号に掲載されました。


Li氏は、
「太極拳を試したい患者は、医師にその運動に詳しい理学療法士を紹介してもらうことを勧める。理学療法士の指導により、患者とその症状に運動を合わせることができるため、DVDや自分で試すよりもよい」と述べています。

全 米パーキンソン病財団(NPF)のMichael Okun博士は、「太極拳は、集中力の向上、環境の認識、大きな歩幅、バランス制御増強に焦点を当てた動きを取り入れている。そのため、この種の症状に合わせた療法がレジスタンストレーニングやストレッチよりも、バランス評価で優れているのは理にかなっている。ただし、レジスタンストレーニングやストレッ チもパーキンソン病では有益であり、患者に適した正しい治療法の選択が重要である」と述べている。



太極拳は、ゆっくり関節を伸ばす動きに加え、ゆっくりとした体重移動などで体幹の強化にも良いと言われ、年齢を問わず良いと言われていました。

私も一度体験しましたが、ゆっくりした動きなのに、からだ全体をしっかり使い、1時間程度で相当な汗が出ました。

是非一度、試されてみては、いかがでしょうか?

2012年1月31日火曜日

コレステロール低下薬が高齢女性の糖尿病リスクを高める

コレステロール低下薬「スタチン」が、閉経女性における糖尿病リスクを高めることが、米マサチューセッツ医科大学の研究で明らかになりました。

医学誌「Archives of Internal Medicine」オンライン版に、1月9日掲載されたこの研究結果は、コレステロール低下薬と男女の糖尿病リスク上昇の関連を指摘した過去の知見とも重なるが、「現行の脂質異常症治療ガイドラインを変更させる知見ではない」としています。

スタチン系薬剤は、心疾患の予防および進行抑制のため、血中コレステロールを低下する目的で用いられます。

米国ではアトルバスタチン(商品名:リピ トール)やフルバスタチン(同:Lescol※日本での商品名:ローコール)、ロバスタチン(同:Mevacor※同:メバコール)などが承認されています。


研究では、1993年から閉経女性15万4,000 例を追跡している大規模研究のデータを分析した。

開始当初の対象の平均年齢は63歳で、糖尿病患者は含まれず、対象の約7%がスタチン系薬剤を服用 していた。

2005年までの追跡で2型糖尿病発症が確認されたのは約1万0,200例。

分析の結果、スタチン系薬剤の服用群では非服用群 に比べ発症率が1.71倍高いことが判明。

糖尿病の家族歴やボディ・マス・インデックス(BMI)、身体運動量などの因子を調整しても、服用群の発症 リスクは1.48倍高かった。

スタチン系薬剤の種類によるリスクの違いはなかった。

本研究はスタチン系薬剤と糖尿病の関連を確認したのみで、因果関係を明らかにしたものではないが、「スタチン系薬剤がインスリン調整やグルコース反応の機構に影響を与える可能性も考えられる」としている。

一般女性へのメッセージは、「健康的な体重を維持し、健全な食事と身体運動を心がけ、健康上の問題があれば改善して、糖尿病リスクの低下、すでに糖尿病に罹患 している場合には疾患管理ができるよう生活習慣に気を配ることである」とし、「スタチン治療が必要ならば拒否すべきではない」と述べて います。


コレステロールを低下させる薬には、横紋筋融解症などの副作用があります。
横紋筋融解症は筋肉を溶かす症状で、この薬を服用後、尿の色が濃くなったり、筋肉痛の様な痛みが発症したり、階段の上り下りや物を持つのが辛く感じる場合には、ご注意下さい。

また、慶應義塾大学の近藤誠さんの著書の中に、スタチン系の薬でコレステロール値を正常値よりも下げた場合には、ガンのリスクが飛躍的に上昇する結果が記載されております。

難病や臓器を切除するなどの理由から、自分でコントロール出来ない事がある場合には医薬品の力が必要となりますが、コレステロールは食事の内容や生活習慣を改めるだけで改善できる項目です。

節制する事で解決できる事は、医薬品に頼らず、少しだけ努力する事が大事だと思います。


食べたい物を少し我慢する事と、食べたいものは我慢しないけどガンになる確率が高くなる・・・

あなたは、どちらを選びますか?

2011年12月22日木曜日

塩分摂取、少なすぎても心臓にリスク

心疾患や糖尿病の人では、塩分の摂取量が少なすぎても、摂りすぎの場合と同様のリスクのあることが報告されました。

但し、ナトリウムを1日6000~7000mg以上摂取している人は、これまでどおり減塩が非常に重要としています。


 米国医師会誌「JAMA」の11月23/30日号に掲載された今回の研究では、「1日あたりのナトリウム摂取量が6000~7000mgを超えるなど過剰な人では減塩が極めて重要であるが、現在の摂取量が適 量であれば、それ以上減らす必要はない」という。

塩分には最適な摂取量があることが次第にわかってきている様です。



長年、塩分摂取量は低いほどよいというのが専門家の間で一致した見解でしたが、近年は、減塩が本当に誰にとってもよいのかどうかについて議論されるようになっていました。

最近の研究では、減塩によって血圧は降下するが、コレステロール、中性脂肪(トリグリセリド)などの心疾患のリスクファクター(危険因子)が増大することが示されています。


また、別の研究では、健康な人ではナトリウム排泄量(塩分摂取量の目安となる)が低いと心臓関連死のリスクが増大する一方 で、ナトリウム排泄量が高くても血圧や心疾患合併症のリスクに増大はみられなかった結果が示されています。


製薬メーカーのベーリンガー・インゲルハイム社の資金提供により行われた今回の研究では、心疾患に罹患しているか、そのリスクの高い男女約3万人を対象に、尿中のナトリウムおよびカリウムの排泄量に着目 し、平均4年以上追跡しました。

その結果、ナトリウム排泄量が適度な範囲よりも高いあるいは低い場合のいずれにおいても、リスクの増大が認められた。

例えば、
「排泄量の高い人」
心疾患、心臓発作、脳卒中による死亡リスクおよび心不全による入院リスクが高くなる。

「排泄量の低い人」
心疾患死亡リスクおよび 心不全による入院リスクが高くなる。


但し、別の専門家は 「今回の研究はすでに心臓リスクの高い集団を対象としたものであり、健康な人には当てはまらない」と指摘していて、塩分を控えることはよくないとの誤った解釈をさ れることについて懸念を示しています。




参考資料
米国政府のガイドラインで推奨されるナトリウム摂取量は、2歳以上で1日2300mg未満、リスクの高い集団では 1500mg未満。米国人の平均摂取量は1日3400mgと推定されている。

日本の厚生労働省では、「日本人の食事摂取基準(2005年度版)」において、日本人の成人に進勧められている1日の塩分摂取量は、男性9g未満、女性7.5g未満となっています。
高血圧学会の定めた目標では、1日6g未満(高血圧治療ガイドライン2009年版)としています。

現在のところ、日本人の塩分摂取量は、平均で1日10.7g位と言われていますので、高血圧の人は半分くらいにしなければいけないと言われています。

腸内洗浄には健康への便益はなく有害

腸内洗浄は、便秘やお肌に良いと言われ、愛用している方も多くいらっしゃいますが、メリットは無く、有害性が指摘されています。


アメリカのジョージタウン大学医学部では、過去10年間に発表された腸内洗浄に関する研究20件を分析した結果、腸内洗浄が便益をもたらすというエビデンスは認められず、多くの研究で痙攣、鼓張、嘔吐、電解質不均衡、腎不全などの副作用が指摘されていました。

スパであれ、自宅であれ、腸内洗浄を行う事で、深刻な結果に至る可能性があるようです。



日本では、コーヒー浣腸なるものがあり、一般的なものでは簡単な器具を使い、自宅で毎日行うタイプのものがあります。

実践している方々のお話を聞くと、病みつきになる様ですが、弊害も報告されており、自己責任で行う事となります。

プロバイオテクスヨーグルトの腸への影響

”プロバイオテクス”

最近、聞く機会が多くなった言葉ですが、必要量を摂取する事で健康増進につながる細菌やウィルス、酵母など、消化可能な生きた微生物を言います。

大手飲料メーカーからのCMで、「生きたまま腸に届く乳酸菌」などと言われているのがプロバイオテクスで、一般的にはヨーグルトとして販売されています。



アメリカのワシントン大学医学部で、マウスとヒト双生児を対象に最先端技術を使ってプロバイオテクスヨーグルトの試験が行われました。

マウスは、ヒトの腸内と同じ環境となる様に飼育されたヒト化マウスを使い、ヒトは健常な双子の若い女性7組を対象に、4ヶ月間にわたりプロバイオテクスヨーグルトを摂取してもらい、摂取前後、摂取中の腸内細菌の組成や行動パターンを分析されました。


研究の結果、ヨーグルトの細菌種はマウス、ヒト共に新たな居住者として腸内に留まらなかった為、摂取前後では、マウス、ヒト共に腸内菌環境は摂取前後では、ほぼ同じという結果でした。

但し、ヒト化マウスの炭水化物の分解に関する酵素活性に顕著な変化があったようです。


ヨーグルトを食べても、腸内細菌の環境は変化しなかったが、炭水化物の分解に関する働きは変化したという内容です。



元々、ヨーグルトなどの有益菌も体の免疫からすると異物ですので、排除する対象となりますし、排泄物の乳酸菌が増えたというメーカーの研究結果も、単に摂取した微生物がそのまま出てきている為とも言われていましたが、今回は、その通りの結果が出た様です。

腸内には100兆個とも120兆個とも言われる微生物が住んでいると言われていますが、その環境を変える為には、様々な要素が必要なのだと思います。


ただ、炭水化物の分解には有益な結果が出たようですので、ヨーグルトをパンやパスタと一緒に摂取するのは理にかなっている様です。