2012年8月22日水曜日

パーキンソン病の発症抑える仕組み解明!

神経の難病である「パーキンソン病」の発症を抑える仕組みを、田中啓二・東京都医学総合研究所長らのチームが解明し、21日の英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」電子版に発表しました。


パーキンソン病の原因となる細胞内の小器官「ミトコンドリア」の異常を早期に見つけることが可能になり、病気の早期発見、治療に役立つといいます。




パーキンソン病のうち20~30代で発症する「若年性パーキンソン病」は、二つの遺伝子が働かないことでミトコンドリアの異常が蓄積し、運動障害が起きます。

チームは、二つの遺伝子のうち「ピンク1」の働き方を調べた。

その結果、ヒトの正常なピンク1遺伝子は、ミトコンドリアに異常が起きるとリン酸と結び付いて働き始め、異常ミトコンドリアが分解された。
一方、若年性パーキンソン病患者のピンク1遺伝子は、リン酸と結び付かず機能しなかった。

松田憲之主席研究員は「異常ミトコンドリアの増加や分解が進まないときに、リン酸と結びついたピンク1遺伝子を検出する方法を開発すれば、病気の早期発見につながる」と話しています。



パーキンソン病は、ボクシングの元ヘビー級チャンピオンのモハメッド・アリさんや、最近復帰報道されたマイケル・J・フォックスさんなどの著名人にも多数いらっしゃいます。

2012年8月17日金曜日

楽器の演奏で老化防止!

楽器演奏により、加齢に伴う認知機能低下の影響が弱まる可能性が、米エモリー大学(アトランタ)の研究で分かりました。

この結果は、「Frontiers in Human Neuroscience」7月号に掲載されました。


小児期に音楽を学び、10年以上楽器演奏を続けている高齢者は、記憶力や認知能力の検査結果が他の高齢者よりも優れていたそうです。

また、高齢になって音楽活動を継続している人では、思考力が高まり、加齢や教育不足による悪影響が打ち消される可能性があることも分かりました。

ただし、成人になってから楽器を始めた場合に、精神面の恩恵が得られるかどうかは明らかになっていません。


59~80歳の音楽家と非音楽家70人を対象に、神経心理テストを実施し、全般的な日常生活活動を調べました。

その結果、音楽家のほうが、知力、視空間の判断、言語記憶および言語想起、運動の機敏さの検査スコアが高いという結果になりました。


研究を行ったHanna-Pladdy氏は、「行動が脳を変える可能性がある。脳が発達途中である子どものうちに楽器を学び、10年以上演奏し続けることが、後の人生におけるベネフィットの土台となるのかもしれない。ただし、中年期に楽器演奏を再開することも重要である。音楽活動は、何年もの練習を必要とする、難しい認知エクササイズである」と述べています。

この研究では、音楽活動と精神面での健康維持との関連性が判明したが、因果関係は証明されていません。



スポーツと同様に、音楽も私たち人間の五感に働きかけて、生涯共にする事で健やかに過ごすことのできる要素なんですね・・・

皆さんも、「昔とった〇〇〇〇」ではありませんが、少しずつでも触ってみたり、興味があった楽器に取り組まれてみてはいかがでしょうか?