2011年12月22日木曜日

プロバイオテクスヨーグルトの腸への影響

”プロバイオテクス”

最近、聞く機会が多くなった言葉ですが、必要量を摂取する事で健康増進につながる細菌やウィルス、酵母など、消化可能な生きた微生物を言います。

大手飲料メーカーからのCMで、「生きたまま腸に届く乳酸菌」などと言われているのがプロバイオテクスで、一般的にはヨーグルトとして販売されています。



アメリカのワシントン大学医学部で、マウスとヒト双生児を対象に最先端技術を使ってプロバイオテクスヨーグルトの試験が行われました。

マウスは、ヒトの腸内と同じ環境となる様に飼育されたヒト化マウスを使い、ヒトは健常な双子の若い女性7組を対象に、4ヶ月間にわたりプロバイオテクスヨーグルトを摂取してもらい、摂取前後、摂取中の腸内細菌の組成や行動パターンを分析されました。


研究の結果、ヨーグルトの細菌種はマウス、ヒト共に新たな居住者として腸内に留まらなかった為、摂取前後では、マウス、ヒト共に腸内菌環境は摂取前後では、ほぼ同じという結果でした。

但し、ヒト化マウスの炭水化物の分解に関する酵素活性に顕著な変化があったようです。


ヨーグルトを食べても、腸内細菌の環境は変化しなかったが、炭水化物の分解に関する働きは変化したという内容です。



元々、ヨーグルトなどの有益菌も体の免疫からすると異物ですので、排除する対象となりますし、排泄物の乳酸菌が増えたというメーカーの研究結果も、単に摂取した微生物がそのまま出てきている為とも言われていましたが、今回は、その通りの結果が出た様です。

腸内には100兆個とも120兆個とも言われる微生物が住んでいると言われていますが、その環境を変える為には、様々な要素が必要なのだと思います。


ただ、炭水化物の分解には有益な結果が出たようですので、ヨーグルトをパンやパスタと一緒に摂取するのは理にかなっている様です。

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