睡眠導入(補助)薬の処方は、夜間に十分な休息を必要とする人には有用かもしれませんが、常用は死亡や、特定のタイプの癌(がん)の発症につながる可能性が高い事が、新しい研究で示唆されました。
これらのリスクと関係する睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系薬剤のテマゼパム、非ベンゾジアゼピン系薬剤のゾルピデム(日本での商品名:マイスリー)、エスゾピクロン(日本での商品名:ルネスタ)、ソナタ(日本未発売)、さらにバルビツレート系薬剤、鎮静薬の抗ヒスタミン薬が含まれます。
ただし、今回の研究は睡眠補助薬と死亡リスクの関連性を示したものに過ぎず、因果関係を示すものではないため、多くの専門家はこの知見から性急に何らかの結論を下さないよう警告しています。
医学誌「BMJ Open」オンライン版に2月27日掲載された今回の研究で、米スクリプスクリニック・ビタビファミリー睡眠センター(カリフォルニア州)では、平均年齢54歳の1万500人以上を追跡しました。
被験者の健康状態はさまざまで、2002~2007年に平均約2.5年間、睡眠薬の処方を受け、これらの患者と睡眠薬を使用しなかっ
た人の死亡および癌のリスクを比較しました。
研究の結果、1年18回量未満を処方された群では非処方群に比べて死亡リスクが3.6倍、18~132回量処方群では4倍以上高かった。
132回量超処方群の死亡リスクは非処方群の5倍であった。
これは年齢を問わず認められたが、18~55歳の人が最も高かった。
ゾルピデムを服用していた4,336人では265人、鎮静薬、睡眠薬ともに服用しなかった23,671人では295人が死亡しました。
また、最も高用量の群では食道癌やリンパ腫、肺癌、大腸癌、前立腺癌などの発症リスクも高かった。
ただし、白血病、乳癌、子宮癌、膀胱癌、白血病、メラノーマのリスク増大はみられず、この関連性は既存の健康障害では説明できないという。
「よく使用される睡眠薬が衝撃的な死亡の増加と新たな癌の増加に関連している。これらのリスク増大を説明しうる既知のメカニズムは多数ある」と述べている。
米ノースショア・ロングアイランド・ジューイッシュ・ヘルスシステム(ニューヨーク)の ビクター・フォルナーリ 博士は、「内科疾患や心理的問題による困難があればまず睡眠に影響する。必要を感じて医師の処方を受ける場合、投薬中止は不要だが、気軽に服用しないよう注意すべきである」という。
別の専門家は睡眠薬を慢性的に使用しないよう警告しています。
お客様の依頼で複数の睡眠薬を調べましたが、強い薬が一般的になっていて驚きます。
この結果が、近い将来、受け入れられる事を願っています。
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