京都大学の家森名誉教授は、自身の著書「大豆は世界を救う」の中で、WHO(世界保険機関)の仕事で世界中の健康調査をした際に、長寿のキーワードが「大豆」という事を報告され、大豆の摂取を啓蒙されています。
今回、中国で大豆製品を摂取している事で、肺ガンの生存率が向上している様です。
◆記事概要◆
中国、上海在住の女性を対象とした研究で、肺癌と診断される前の豆腐ほか大豆摂取量の多さと、肺癌発症後の生存期間の長さが関連することがわかった。
研究論文は、「Journal of Clinical Oncology」オンライン版に3月25日掲載された。
肺癌は、世界中で女性の主要な死亡原因となっています。
研究著者である米バンダービルト大学メディカルセンター(テネシー州)のGong Yang氏によると、2012年までの肺癌による死亡数は乳癌の2倍と推定されているという。
米国では肺癌の主要な原因は喫煙とされるが、今回の研究では中国女性の多くが非喫煙者でした。
米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部(シカゴ)准教授のJyoti Patel氏は、「アジア人女性は肺癌を引き起こす突然変異が発生しやすい傾向をもっている可能性がある」と指摘しています。
今回の研究は、約7万5,000人の女性の癌発生率を追跡した大規模観察研の参加者の一部を対象としたものです。
研究期間中に肺癌と診断された約450人を、診断前に摂取していた大豆食品(豆腐、生大豆・乾燥大豆、豆乳、もやしなど)の量に応じて3群に分けました。
期間中に300人以上が死亡し、診断から12カ月後の生存率は、
○大豆摂取量の多い群では60%
○大豆摂取量の少ない群では50%
○1日の豆腐の摂取量が4オンス(約113 g)で横ばい
大豆に含まれるイソフラボンには、選択的エストロゲン受容体モジュレーターに似た作用があり、肺癌においても保護作用を有する可能性がある、とPetal氏は説明している。
米デューク大学食生活・健康センターは、いくつかの研究で早く思春期を迎えることと乳癌リスクの関連が示唆されていることから、「思春期前に大豆を食べることが重要だろう」と述べています。
大豆製品、特に発酵して作られたものは、私たち日本人にとって健康を維持する上で欠かす事の出来ない要素です。
日本人の遺伝子には、糖尿病になり易い欠陥があり、それを補ってくれていたのが「米ぬか」に含まれている成分です。
玄米や漬け物(ぬか漬け)などが、昔から重宝してきたのは、保存食といった意味合いのみならず、健やかに過ごすための先人の知恵だったのでしょうね・・・
食の欧米化や効率が良くて便利な食材やサプリメントは、身の回りに年々増えていますが、まず優先されるべきは、私たち日本人が昔から行ってきていた習慣だと思います。
諸外国では、空前の日本食ブームと言われています。
日本国内では存在感が薄くなっていく日本食!!
肺ガンが死亡原因の1位の日本では、特に古き良き日本の文化を見直す必要があると思います。
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