2012年9月21日金曜日

鎮痛薬により続発性心筋梗塞のリスクが上昇!

心筋梗塞(心臓発作)の経験のある人が、非ステロイド性抗炎症薬として知られる一般的な鎮痛薬を日常的に服用していると、死亡リスクや続発性心筋梗塞のリスクが高まる可能性のあることが、デンマークの研究グループにより報告されました。

非ステロイド性抗炎症薬にはイブプロフェンやナプロキセンなどの市販薬のほか、セレコキシブなどの処方薬が含まれるという。 

研究を行ったコペンハーゲン大学のAnne-Marie Schjerning Olsen氏は、「心筋梗塞後の 非ステロイド性抗炎症薬 の長期的な使用については、どの患者も注意する必要である。心血管疾患のある患者を診察する医師に対し、心筋梗塞から何年も経過した後でも 非ステロイド性抗炎症薬 は有害であると伝えることが重要である」と述べている。

この報告は、「Circulation」オンライン版に9月10日掲載された。



今回の研究では、1997~2009年の間に心筋梗塞を経験した約10万人のデータを収集。

そのうち44%が少なくとも1回は 非ステロイド性抗炎症薬 の処方を受けていました。

非ステロイド性抗炎症薬を使用していない人に比べ、使用した人は何らかの原因で死亡するリスクが心筋梗塞から1年以内で59%、5年以内では63%高かった。

さらに、心筋梗塞を再発するリスク、または心疾患で死亡するリスクは1年以内で30%、5年以内で41%高いことが判明しました。

この結果は、男女とも年齢や所得にかかわらず同じだった。

この研究では、その他の疾患や薬剤などの因子についても検討されています。



このデータは観察研究によるものであり、 非ステロイド性抗炎症薬が死亡や心筋梗塞の原因であることを裏付けるものではありませんが、 非ステロイド性抗炎症薬 の使用は制限すべきであり、薬局で購入できる状況については再考する必要があると、研究グループは結論付けている。

米国心臓協会の広報担当で米カリフォルニア大学ロサンゼルス校心臓学教授であるGregg Fonarow氏(今回の研究には不参加)によると、2007年以降、 米国心臓協会 のガイドラインでは心血管疾患患者、および心筋梗塞後は 非ステロイド性抗炎症薬を使用しないよう勧めています。



COX-2阻害薬という別のタイプの鎮痛薬にも、同様のリスクが認められています。

ガンの緩和ケアなどで使用するのは仕方がありませんが、日常生活での使用は慎重にした方が良いと思います。

イライラ、怒りといった感情は、痛みを増幅させますので、ストレス発散も大切だと思います。



また、カルシウムサプリメントの摂取も、心筋梗塞のリスクを高める事がわかっていて、カルシウムサプリメントを飲む事で骨粗鬆症のリスクは10%低下しますが、心筋梗塞のリスクは25%増加するそうです。

出来るだけ食べ物から摂取する事を考えた方が良さそうですね。

フライパンで焼いた赤身肉で前立腺ガンのリスク増大!

ショッキングな記事が掲載されていました。

フライパンで焼いた赤身肉を食べていると、男性の前立腺癌リスクが40%増大する可能性のあることが、新しい研究で明らかになりました。

赤身肉を高温で調理すると発癌性の化学物質が形成され、疾患リスクを増大させると考えられるそうです。



米南カリフォルニア大学、および米カリフォルニア癌予防研究所の研究グループは、前立腺癌の研究に参加した2,000人弱の男性のデータを使って検討した結果、半数を超える男性が進行性の前立腺癌と診断されていました。

被験者には質問票で、食べている赤身肉や鶏肉の種類や量、調理法(フライパンで焼く、ゆでる、グリルで焼く)について回答してもらい、また、被験者に写真を見せて、肉をどの程度まで焼いているかを示してもらいました。


結果、男性でフライパンで焼いた赤身肉を1週間で

1.5人前以上食べていた男性 ⇒ 進行前立腺癌のリスクが30%高い。
2.5人前以上食べていた男性 ⇒ 進行前立腺癌のリスクが40%高い。


※特に、ハンバーグ(ハンバーガーの肉)と前立腺癌リスクの増大に関連があることが判明し、このリスクはヒスパニック系の男性で最も高かったとの事です。

このような結果になったのは、ステーキよりもハンバーグのほうが内部および外部の温度が急速に高温に達するため、異なるレベルの発癌物質が蓄積することによるものではないかと考えられています。


主に(オーブンなどで)焼いた鶏肉を食べていた男性は進行前立腺癌のリスクが低かったが、フライパンで焼いた鶏肉を食べていた男性は比較的リスクが高い事から、

★種類にかかわらずフライパンで調理した赤身肉や鶏肉を中心とする食事が前立腺癌リスクを増大させる可能性があると結論付けている。

理由は不明だが、調理の過程でDNAを損傷する発癌物質(複素環アミン)が形成されるためではないかと研究グループは指摘している。この化学物質は、糖およびアミノ酸を長時間高温で加熱することにより形成されるという。



日本では、お肉は適度な大きさに切られてパックに入って売られています。

その際に、様々な添加物や調味料を使われている場合が多々ありますが、これらを添加されたお肉を焼く事で、元々発がん性のリスクがあると言われている化学調味料は数十倍~数百倍のリスクになると言われています。

それに加え、赤身のお肉自体が焼くことで発がん性のリスクが増えるというのは、かなりショッキングな内容です。



特に今回の報告では、フライパンよりもオーブンで焼く方がリスクが少ない様ですので、今流行りの水蒸気のオーブンなどが良いのかもしれませんね・・・

2012年9月5日水曜日

血液型によって心疾患リスク増


血液型が心臓の健康状態に影響を及ぼす可能性が、米ハーバード大学の研究でわかりました。


米国看護師健康調査に参加した6万人強の女性および米国医療従事者追跡調査の参加者1万7,000人強のデータを収集。30~75歳の被験者を20年以上追跡しました。



■O型■
血流を促し凝固を防止する因子が含まれる可能性がある。


■A型■
O型に比べて、心疾患リスクが5%高い。
“悪玉”コレステロールであるLDL(低比重リポ蛋白)コレステロールが高いことを示す学的証拠がある。


■B型■
O型に比べて、心疾患リスクが11%高い。

■AB型■
O型に比べて、心疾患リスクが23%高い。

米国人の約7%がAB型で、最も多いO型は約43%。



※被験者の大部分が白人であるため、この知見を他の人種に適用できるかどうかは不明。



リスク増大の原因が特定の血液型に関連するものかどうかもわかっていない様です。


バランスのよい食事と運動、血圧、コレステロールおよび良好な体重管理などの健康的なライフスタイル(生活習慣)によって、この遺伝的素因を相殺することは可能であると、専門家らは述べている。



米国心臓協会(AHA)の広報担当で、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教授のGregg Fonarow氏によると、凝固に関与する主な因子はO型以外の人で高く、コレステロール値のほか、炎症や免疫反応にも血液型によって差があるという。

とはいえ、O型でないことによるリスクよりも、年齢、血圧、コレステロール値、喫煙、糖尿病などの従来の危険因子(リスクファクター)によるリスクのほうがはるかに高いため、心血管リスクの検知と予防には今後もこのような因子に主な焦点を当てる必要があると、同氏は述べている。

2012年8月22日水曜日

パーキンソン病の発症抑える仕組み解明!

神経の難病である「パーキンソン病」の発症を抑える仕組みを、田中啓二・東京都医学総合研究所長らのチームが解明し、21日の英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」電子版に発表しました。


パーキンソン病の原因となる細胞内の小器官「ミトコンドリア」の異常を早期に見つけることが可能になり、病気の早期発見、治療に役立つといいます。




パーキンソン病のうち20~30代で発症する「若年性パーキンソン病」は、二つの遺伝子が働かないことでミトコンドリアの異常が蓄積し、運動障害が起きます。

チームは、二つの遺伝子のうち「ピンク1」の働き方を調べた。

その結果、ヒトの正常なピンク1遺伝子は、ミトコンドリアに異常が起きるとリン酸と結び付いて働き始め、異常ミトコンドリアが分解された。
一方、若年性パーキンソン病患者のピンク1遺伝子は、リン酸と結び付かず機能しなかった。

松田憲之主席研究員は「異常ミトコンドリアの増加や分解が進まないときに、リン酸と結びついたピンク1遺伝子を検出する方法を開発すれば、病気の早期発見につながる」と話しています。



パーキンソン病は、ボクシングの元ヘビー級チャンピオンのモハメッド・アリさんや、最近復帰報道されたマイケル・J・フォックスさんなどの著名人にも多数いらっしゃいます。

2012年8月17日金曜日

楽器の演奏で老化防止!

楽器演奏により、加齢に伴う認知機能低下の影響が弱まる可能性が、米エモリー大学(アトランタ)の研究で分かりました。

この結果は、「Frontiers in Human Neuroscience」7月号に掲載されました。


小児期に音楽を学び、10年以上楽器演奏を続けている高齢者は、記憶力や認知能力の検査結果が他の高齢者よりも優れていたそうです。

また、高齢になって音楽活動を継続している人では、思考力が高まり、加齢や教育不足による悪影響が打ち消される可能性があることも分かりました。

ただし、成人になってから楽器を始めた場合に、精神面の恩恵が得られるかどうかは明らかになっていません。


59~80歳の音楽家と非音楽家70人を対象に、神経心理テストを実施し、全般的な日常生活活動を調べました。

その結果、音楽家のほうが、知力、視空間の判断、言語記憶および言語想起、運動の機敏さの検査スコアが高いという結果になりました。


研究を行ったHanna-Pladdy氏は、「行動が脳を変える可能性がある。脳が発達途中である子どものうちに楽器を学び、10年以上演奏し続けることが、後の人生におけるベネフィットの土台となるのかもしれない。ただし、中年期に楽器演奏を再開することも重要である。音楽活動は、何年もの練習を必要とする、難しい認知エクササイズである」と述べています。

この研究では、音楽活動と精神面での健康維持との関連性が判明したが、因果関係は証明されていません。



スポーツと同様に、音楽も私たち人間の五感に働きかけて、生涯共にする事で健やかに過ごすことのできる要素なんですね・・・

皆さんも、「昔とった〇〇〇〇」ではありませんが、少しずつでも触ってみたり、興味があった楽器に取り組まれてみてはいかがでしょうか?

2012年7月9日月曜日

入院がアルツハイマー病悪化の“転換点”となる可能性

入院によってアルツハイマー病患者の精神機能の低下が加速され、介護施設入所や死亡のリスクが増大することが新しい研究により報告されました。


また、入院中にせん妄(強い錯乱、気分・行動の異常)を経験した患者は、退院後に以前の状態に戻る確率が低いことも分かりました。


この研究は、医学誌「Annals of Internal Medicine(内科学)」オンライン版に6月19日掲載されました。



今回の研究は、米マサチューセッツ・アルツハイマー病研究センター(ボストン)で定期的に神経機能の評価を受けていた軽症アルツハイマー病患者771人を対象としたものです。


367人が受診から18カ月以内に入院し、194人に入院中のせん妄がみられました。


せん妄による入院は4%で、最もよくみられた入院原因は失神、転倒、心疾患、腹痛でした。


せん妄のみられた入院患者の41%に入院から1年で急速な精神機能の低下がみられたが、せん妄のみられなかった入院患者では23%、非入院患者では26%でした。


入院自体による精神機能低下のリスク増大は認められなかったが、入院中のせん妄により20%のリスク増大がみられた。



アルツハイマー病患者の20~40%が年間平均4日間入院しているという。




研究筆頭著者である米ハーバード大学(ボストン)医学部助教授のTamara Fong氏は、「せん妄を予防することが有効な治療戦略となる可能性がある」と述べている。


入院患者のせん妄を予防するには、家族や親しい人と話をする、眼鏡や補聴器をつける、ベッドから出て歩く、錯乱を悪化させる薬剤(鎮痛薬など)を使用しないなど、いくつか有効な手段があります。


同氏は「高齢者の入院を避け自宅で治療することを提唱する声もあり、興味深い考えである」と述べている。



アルツハイマー病患者の多くは、診断から5~10年で介護が必要となります。


今回の研究では、入院から1年以内の施設入所および死亡のリスクは、非入院患者に対し、せん妄のあった入院患者ではそれぞれ9.3倍、5.4倍、せん妄のなかった入院患者では6.9倍、4.7倍でした。


「しかし、この研究は1施設でのみ実施されたものであり、被験者は白人が多数を占めていたことから、結果を一般集団に適用するのは難しい」とFong氏は述べています。

別の専門家は「入院やせん妄を避けるため、インフルエンザの予防接種、尿路感染症予防のための膀胱や腸の衛生維持、せん妄を引き起こす慢性疼痛の管理など、自宅で健康状態を向上させる取り組みが注目を集めている」と述べていいます。








アルツハイマーや認知症といった症状は、若年層も含めて急激に増えています。

これらの症状を予防する事も大事ですし、日常生活での原因を絞り込む事も大切だと思います。


特に高齢者の方々にとってはそれ以上に、ケガや病気によって一定期間寝たきりになる事で、急に動けなくなったり、症状が一気に進んだりすることが少なくありません。




自分の事は自分で行う事が、健康で長生きする秘訣なのではないでしょうか?

喫煙、農薬曝露はレム睡眠行動障害の危険因子

喫煙および農薬への曝露が、睡眠中にキックやパンチなどの動きがみられるレム睡眠行動障害(RBD)のリスク要因であることを、新しい研究が示した。
※Neurology(神経学)オンライン版に6月27日掲載された研究より。


この障害は本人や一緒に寝ている人に危険をもたらすことも多いが、最も大きな懸念の1つは、BRDがパーキンソン病やレヴィー小体認知症(DLB)の早期徴候である場合がある点だと専門家は述べています。

RBD患者の38~75%がパーキンソン病やDLBなどの神経変性障害を併発します。



今回の研究は、米国、カナダ、ヨーロッパおよび日本の睡眠外来を訪れたRBD患者約350人を対象としたもので、平均年齢は67歳で、81%が男性でした。


すでに受診している患者を対象としたため、被験者は比較的重症の傾向がみられたが、パーキンソン病および認知症はありませんでした。。


※(睡眠時無呼吸症候群、不眠症など、RBDとは無関係の睡眠障害のある患者281人、睡眠障害のない129人を対照群とした研究データ。)



その結果、RBDの最大の危険因子は、パーキンソン病の危険因子でもある農薬への曝露であることが判明しました。


RBD患者は就業中に農薬に曝露していた比率が対照群の2倍以上だった。


仕事以外での農薬への曝露では関連はみられなかった。






また、RBD患者は対照群に比べ、パーキンソン病およびDLBの危険因子でもある頭部外傷の比率が59%高く、平均就学期間が約1.5年短かった。


一方、カフェイン摂取と喫煙にはパーキンソン病に対する防護効果が認められているのに対し、カフェイン摂取とRBDリスクとの間に関連はみられず、喫煙によるRBDリスクは43%増大したが今回の研究は因果関係を示すものではないとの事です。


パーキンソン病の一部は運動野を侵す前に睡眠にかかわる脳領域で神経変性をもたらすと、Postuma氏は説明している。




同氏は、RBDの症状がある人は神経内科を受診すべきで、パーキンソン病やDLBを予防することはできないが、最善の疾患管理が可能になるとしています。







過去の歴史を見ても、自然界に無いものを便利さから日常の中に取り込んだ結果、何十年も後になって大きな危険因子となる事が分かり、製造禁止に至るケースは後を絶ちません・・・


私たちは、日常的に複数の化学物質を大量に体内に取り込んでいます。


単品の安全試験ではクリアされた物質でも、複数の化学物質と共に長期間に渡り取り込んだ際のリスクに関しては全く調べられていません。



化学物質に対して過剰に潔癖になる必要はありませんが、使わなくてよいものや、昔ながらの方法で対応できるものに関しては、化学物質が主成分のものはなるべく使わない様にした方が良いのではないでしょうか?






今朝、ジョギングをしている最中に、前を歩いていた男性が歩きながらタバコを吸っていました。
これだけ受動喫煙の害が取り上げられている現代ですから、喫煙者にはせめて吸う場所くらいは配慮して欲しいと感じました。by元喫煙者

2012年5月25日金曜日

毎日コーヒーを飲む中高齢者は死亡リスクが低い!?

1日にコーヒーを3杯以上飲む高齢者は、全く飲まない人に比べ一般的な原因で死亡するリスクが10%低いことが、米国の大規模研究で示されました。




この結果はカフェインの有無を問わず、コーヒーを飲む50~71歳の成人に当てはまるという。




ただし、あくまでも観察的研究でコーヒーが心血管疾患、呼吸器疾患、脳卒中、糖尿病、感染症および傷害や事故による死亡率の低下に関連することが示されたもので、因果関係を裏付けるものではないという。



研究の筆頭著者である米国立癌(がん)研究所(NCI、メリーランド州)のNeal Freedman氏によると、コーヒーを飲むという行動はさまざまな行動と関連しているという。



例えば、コーヒーを飲む人は喫煙量が多い傾向があるため、実際、最初は高い死亡リスクとの関連がみられたが、喫煙の影響を差し引いたところ、逆の関連が認められたと同氏は説明しています。


この研究は、医学誌「New England Journal of Medicine」5月17日号に掲載されています。








今回の研究では、1995~1996年に「NIH(米国立衛生研究所)-AARP(旧米国退職者協会)食生活・健康研究」に登録した男女約40万人の食習慣に着目。



研究開始時点で被験者に癌、脳卒中、心疾患の既往はなかった。


コーヒーの摂取について0杯~6杯以上の範囲で被験者に尋ね、2008年または死亡するまで健康状態を追跡しました。




その結果、1日に飲むコーヒーが1杯だけでも全死亡リスクが低下するほか、今日の公衆衛生学上懸念されている特定原因による死亡リスクも低下することが分かりました。


例外として、女性の癌死亡数の減少はみられず、男性の癌死亡に対する予防効果はわずかであった。


1日1杯を超える量を飲むと効果がさらに大きいようであったが、1日2杯と6杯との間ではほとんど差が認められなかったという。






Freedman氏は「コーヒーにはカフェイン以外に、1,000種類もの化合物や抗酸化物質が含まれており、今後はさまざまな成分について検討するほか、ドリップ式かエスプレッソかなど、コーヒーのいれ方や豆の煎り方の選択による各物質への影響や、疾患との関連に対する影響も探る必要がある」と述べています。



また、今回の研究では期間中にコーヒーを飲む習慣に変化があったかどうかを被験者に尋ねておらず、既存の健康問題を考慮していない点にも注意が必要だという。




現時点では、個人の健康歴が影響する可能性もあるため、同氏はコーヒーを飲む量を増やす前に医師に相談することを勧めています。



別の専門家は「コーヒーと健康効果を関連付けるものがカフェインなのか、抗酸化物質なのか、植物性化学物質なのか、あるいは単にライフスタイル(生活習慣)に関連するものなのかは、今後も検討する必要がある」と述べている。






40歳代になり、ようやくコーヒーを美味しく頂ける様になりました。
意外な習慣が身体に良かったり、悪かったり、これからも色々な事が分かっていくのでしょうね・・・

2012年5月24日木曜日

早食いはⅡ型糖尿病リスクを高める!

早食いは糖尿病リスクを増大させることが、リトアニアの小規模予備研究で示されました。






Ⅱ型糖尿病患者234人、非糖尿病者468人を比較したところ、早食いする人はゆっくり食べる人よりも糖尿病罹患リスクが2.5倍高かったといいます。


また、糖尿病患者はボディ・マス・インデックス(BMI、身長・体重に基づく指標)が高く、非糖尿病者よりも教育レベルが低いことも判明したといいます。



この知見は、イタリア、フローレンスで開催された国際内分泌学会・欧州内分泌学会合同会議で発表されました。




研究を主導したリトアニア健康科学大学のLina Radzeviciene氏は、



「Ⅱ型糖尿病の有病数が世界的に増加しており、全世界レベルで流行となりつつある。遺伝的背景および環境因子の相互作用が関わっていることは明白である。修正が可能な危険因子を特定することが重要であり、それが糖尿病発症を低減させる助けとなる可能性がある」と述べています。


この研究は、早食いと糖尿病発生数との関連を示しているが、因果関係を立証するものではありません。



学会発表されたデータおよび結論は、ピアレビューを受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなす必要がある様です。








以前、お付き合いしていた長野県が長寿日本一になった原動力となった著名な医師が言われていました・・・


健康長寿には、咀嚼が大切だと・・・


健康な方は、1口50回!


体調の悪い方は1口100回!!


ガンなどの重病の方は1口200回!!!


実践してみると、70回位咀嚼すると食べ物は溶けて無くなってしまいます・・・
しかもお茶碗1杯のご飯を食べるのに、数十分もかかってしまう・・・






次にその先生にお会いした時にその事を伝えると、こんな答えが返ってきました。


「無くなっても咀嚼を続けることが大事なんだ。噛み合わせという言葉の語源を調べると、古来の日本では”神合わせ”と言っていた。」


「上顎は天からの気の受け皿。」


「下顎は地からの気の受け皿。」


「天の気と地の気を合わせるのが咀嚼であり、それを古来日本では”神合わせ”と呼んでいた。」


「だから、食べ物が口の中にある、無い関わらず、咀嚼を沢山実践する事で生命力が旺盛になり、病気にならない身体になる!」と言われていました。




1口100回、200回は無理だとしても、時間をかけてゆっくり咀嚼して食べることは、健康生活の大切な要素だと思いますので、実践してみてはいかがでしょうか?

2012年5月21日月曜日

過体重で血糖値が高めの妊娠女性では合併症リスクがより高い

過体重で血糖値も高めの妊娠女性では、正常血糖値あるいは妊娠糖尿病の肥満妊娠女性および正常体重の妊娠女性に比べて妊娠合併症を発症するリスクが高いことが、米ノースウェスタン大学ファインバーグFeinberg医学部内分泌学教授のBoyd Metzger氏らの研究で明らかになりました。




Metzger氏は「医師は一般的に、肥満あるいは妊娠糖尿病の妊娠女性には気を使うが、過体重で血糖値が中等度上昇した妊娠女性は見逃しがちである」と指摘するとともに、「これらの女性は、妊娠糖尿病でも肥満でもないために我々のレーダー(探知網)に引っかからない。しかし今回の研究で、これらの女性は妊娠合併症のリスクが有意に高いことが判明した。そうした女性には、肥満や妊娠糖尿病と同等に緊急の対応が必要である」と述べています。





医学誌「Diabetes Care」4月号に掲載された報告によると、Metzger氏らは9カ国2万3,000例以上の妊娠女性を対象に、妊娠中の経口糖負荷試験や肥満度を調べ、出生児の体重などと併せて検討しました。



その結果、妊娠中に肥満、妊娠糖尿病、過体重および血糖高値の状態にあった女性では、児の出生時体重が重い傾向があることが判明した。

正常体重・正常血糖の女性の児との比較で、妊娠糖尿病と肥満を合併した女性の場合、児の出生児体重は約12オンス(約340グラム)重く、過体重だが肥満ではなく血糖値がわずかに上昇していた女性の児は約7.5オンス(約212グラム)重かった。



同様に、妊娠糖尿病だが正常体重の女性の児は6オンス(約170グラム)、正常血糖値で肥満の女性の児も約6オンス重かった。

さらに、過体重で血糖値が高めの女性の児では、血中インスリン値が高く、血糖値が低い傾向が認められることも明らかになりました。



これらは小児の肥満や糖尿病の誘因になる可能性が指摘されています。




確かに、最近は妊婦さんに対する体重制限は、随分厳しく言われている様ですが、何かと問題があるのでしょうね・・・


ただ、妊婦さんだけでなく、一般の方々でも外国人並みの肥満が増えています。


運動だけでなく、普段の食べ物が問題だと思いますが、安くて美味しいものほど、高カロリーで高脂肪な物が多いので、これを変えるのは難しい問題です。


痩せる痩せないという視点だけでなく、太る方の傾向やデメリットが分かり易く書かれている
「いつまでとデブと思うなよ/岡田斗司夫著」は、おススメです。

明確な “人生目標”をもつことが認知症の予防に

認知症を予防したければ、しっかりとした「人生目標」をもつとよいことが新しい研究で示され、医学誌に掲載されました。


この知見は、目標をもつことによる効果を裏付けるものではありませんが、今回の研究では、(研究グループの定義による)目標を多くもつ人は、アルツハイマー病の原因とされる脳の沈着物による影響を受けにくいようであったといいます。







研究を行った米ラッシュRush大学メディカルセンター(シカゴ)ラッシュ・アルツハイマー病センター准教授のPatricia Boyle氏は、「人は目標があればアルツハイマー病の身体的徴候に対抗できる」と述べています。

この研究は、高齢者246人の検査結果を検討したもので、被験者の死亡後、剖検により脳の状態が調べられました。







人生目標は「意図的、集中的に人生経験の意味を見出す傾向」と定義され、10項目の心理学的テストの回答の分析により判定された。プラークや神経原線維のもつれなどの脳の汚物(が多くみられる人の中で、人生に大きな目標をもっている人は、精神(認知)力の低下による影響が小さく、Boyle氏は「目標の少ない人に比べて認知力低下の速度が30%遅かった」と述べています。




この関連は、他の因子の影響について統計学的な結果を調整しても、なお認められるものであった。

米デューク大学(ノースカロライナ州)メディカルセンター記憶障害外来のJames Burke博士は、「人生の目標が高齢者の精神力に関連するとすれば、脳の容量によるものと考えられる」と述べています。



同様に、学歴の高い人は脳のプラークや神経原線維のもつれに対する抵抗性が高く、認知的問題が少ないといいます。








仕事でも家庭でも、どの様な分野でも明確な目標を持ち、取り組んで行く事が必要なんですね・・・


奥さまの後に付いて歩いているご主人様が、現職時代は大変社会的地位の高い方と知り驚いた事が多々ありました。


「退職したらただの人」という言葉がありますが、何歳になっても仕事や役割があるという事が、健康な生活を営む為には大切な事なのだと思います。








WHO(世界保健機構)の健康の定義には、


「健康とは、完全に身体、精神、及び社会的に良い状態である事を意味し、単に病気でないとか、虚弱ではないということではない」


とあります。


目指せ!!!生涯現役!!!ですね。。。

2012年5月18日金曜日

COX-2阻害薬による心血管リスク増大!

2004~2005年に副作用が原因で市場から回収されたcox-2阻害薬(鎮痛薬)における、心筋梗塞および脳卒中のリスク増大をもたらす作用機序が、新しい研究で明らかにされました。

かつて広範に使用されていたcox-2阻害薬rofecoxib (商品名:Vioxx)およびvaldecoxib (同Bextra)は、いずれも心血管イベントリスクを高めることが研究で示され、それぞれ2004年および2005年に市場から回収されました。



また、同じクラスに属するセレコキシブ(日本での商品名:セレコックス)は、現在でも販売が継続されているものの、心血管イベントリスクを有するために「ブラックボックス警告」(最も強い警告)が表示されています。


米ペンシルベニア大学(フィラデルフィア)トランスレーショナル医療治療学研究所長のGarret FitzGerald氏らによる今回の報告では、cox-2阻害薬がcox-2酵素阻害による疼痛緩和作用に極めて優れている一方で、血管の収縮および凝血(clotting)を防止する酵素を阻害することにより、心血管系の微妙なバランスを乱してしまうと言います。





米ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(ボストン)のChristopher Cannon博士は、「血液中には、凝血および血管拡張防止と同様に、凝血と血管収縮に対するバランスが存在します。
このことは、凝血と凝血防止、動脈の収縮と拡張には一定のバランスが存在することを意味するが、今回の研究では、cox-2阻害薬によって防御的サイドが打ち負かされてバランスが崩れ、収縮をもたらすサイドだけが残るため、凝血および動脈収縮のリスクが高まることがわかった」と述べています。



Cannon氏は「この問題は回収されたVioxxだけにとどまらない」と付け加えています。



多数の人が利用しているセレコキシブやイブプロフェンをはじめ、あらゆるNSAID(非ステロイド性抗炎症薬、cox-2阻害薬もNSAIDの1つ)に同じ問題があると言います。




例外はナプロキセン(商品名:ナイキサンなど)で、この薬剤には抗血小板作用があり、脳卒中および心筋梗塞のリスクを低下させる効果があると考えられます。


同氏は「この問題は用量依存性であり、cox-2阻害薬の使用量が多いほど心血管イベントリスクが高くなるため、必要最小量を使用することにより、疼痛をコントロールすると同時に、血管への害を抑制する必要がある」と述べています。

今回の研究は、医学誌「Science Translational Medicine(サイエンス・トランスレーショナル医療)」5月2日号に掲載されたほか、米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」オンライン版に4月9日掲載されました。(HealthDay News 5月2日)

2012年5月17日木曜日

赤色着色料!

最近、赤色着色料がアレルギー症状を起こすというニュースが流れていましたのでご紹介します。


食品や化粧品など幅広く使用されている赤色の着色料「コチニール色素」を摂取することによって、呼吸困難などの急性アレルギー症状(アナキラフィシーショック)が出る恐れがあるとして、消費者庁は16日までに使用者に注意を呼びかけました。


コチニール色素は中南米産の昆虫「エンジムシ」の成分から作られていて、清涼飲料水や菓子、口紅、アイシャドーなど広く利用されています。

エンジムシ



調査の結果、コチニールを使った製品を飲食し、かゆみや呼吸困難などのアレルギー反応を起こした例が2004年以降、国内で4例あった様です。
消費者庁は、コチニール入りの食品などでかゆみなどの症状が出た場合は医師の診察を受けるよう呼び掛けています。

消費者庁「コチニール色素に関する注意喚起」
エンジムシを潰すと赤い色素が・・・


コチニール色素は、エンジムシから温水や熱水などで色素を抽出します。
アレルギー症状を起こす原因としては、エンジムシのタンパク質が原因しているのでは?と言われています。

色を付けたり、長期保存や固いものを柔らかくなど、見栄えや食感を良くしたければ食品添加物を使うしかありませんが、それでトラブルが起こるのであれば問題だと思います。

ハムやソーセージをはじめ、飲み物などにも広く使われていますが、色が悪くても、安全で美味しい方が良いと思うのですが・・・

選ぶ側の消費者が何を選ぶかによって、メーカーもより売れるものを作る様になります。
まずは私たちが何を選ぶのか???

2012年4月24日火曜日

口内炎にマルチビタミンは???

4月16日の記事から・・・


「口内炎にビタミン剤が良い」と言われていましたが・・・


ビタミン欠乏は再発性潰瘍性口内炎に関係するとされていますが、マルチビタミンを1日1回服用しても一般的な口腔内疾患は予防できないことが、新しい研究で示されました。



この 再発性潰瘍性口内炎は、米国人の約40%にみられ、10代および若年成人に多く、原因は不明ですが感染性ではありません。

命を脅かすものではありませんが、非常に痛みが強く、摂食や発話、歯磨きが困難になるといった他の問題が生じます。

一般的にはアセトアミノフェン(タイレノール)が疼痛緩和に有用であり、温かい飲み物やアイスキャンデー、塩水でのうがいを避けることも有用であるとされています。


米国歯科医師会(ADA)誌4月号に掲載された今回の研究は、アメリカのコネティカット大学で2005年~2009年にわたり160名の対象者の方々を83名の試験郡と77名の対象群に無作為に分けて研究されました。 

試験群は、必須ビタミンの1日推奨摂取量100%から成るマルチビタミンを1日1回、1年間服用し、対照群はプラセボを服用しました。
被験者は、錠剤を服用するたびに、潰瘍性口内炎エピソードと疼痛レベル、食事摂取量に対する口内炎の影響の有無を記録しました。



研究の結果、両群とも約4回のエピソードが生じ、それぞれ約8日間持続しました。

疼痛レベルおよび特定の食物の摂食能力に群間差はなく、投薬レジメンに対するコンプライアンス(服薬遵守)にも差はありませんでした。

ビタミンB12レベルが低かった14例のうち5例が試験群、9例が対照群でした。

新規潰瘍性口内炎エピソード数に群間差はありませんでした。

葉酸レベルが低かったのは2例のみであり、少数であったため解析は実施されませんでした。

潰瘍性口内炎の傾向のある患者がマルチビタミンを服用しても、潰瘍性口内炎の期間または頻度は減少しなかったため、臨床現場でマルチビタミンを勧めるべきでない。重症の場合は、特に低レベルのビタミンB12または葉酸についてスクリーニングを行うべきであると言い、別の専門家は、患者は理解していないため非常に不安に思うことが多いが、大多数が軽度の症例であり、治療なしで7~10日で治癒すると述べています。



近年、他にもビタミン剤を摂取するデメリットが明らかになり始めています。

緊急を要する場合や摂食に問題がある場合は別として、一般的に食事を摂れる方は、食事の中で栄養を補給する事が一番身体に必要な行為だと思います。




2012年3月6日火曜日

睡眠薬が死亡及び癌のリスク増大と関係

睡眠導入(補助)薬の処方は、夜間に十分な休息を必要とする人には有用かもしれませんが、常用は死亡や、特定のタイプの癌(がん)の発症につながる可能性が高い事が、新しい研究で示唆されました。

これらのリスクと関係する睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系薬剤のテマゼパム、非ベンゾジアゼピン系薬剤のゾルピデム(日本での商品名:マイスリー)、エスゾピクロン(日本での商品名:ルネスタ)、ソナタ(日本未発売)、さらにバルビツレート系薬剤、鎮静薬の抗ヒスタミン薬が含まれます。


ただし、今回の研究は睡眠補助薬と死亡リスクの関連性を示したものに過ぎず、因果関係を示すものではないため、多くの専門家はこの知見から性急に何らかの結論を下さないよう警告しています。

医学誌「BMJ Open」オンライン版に2月27日掲載された今回の研究で、米スクリプスクリニック・ビタビファミリー睡眠センター(カリフォルニア州)では、平均年齢54歳の1万500人以上を追跡しました。


被験者の健康状態はさまざまで、2002~2007年に平均約2.5年間、睡眠薬の処方を受け、これらの患者と睡眠薬を使用しなかっ
た人の死亡および癌のリスクを比較しました。



研究の結果、1年18回量未満を処方された群では非処方群に比べて死亡リスクが3.6倍、18~132回量処方群では4倍以上高かった。


132回量超処方群の死亡リスクは非処方群の5倍であった。


これは年齢を問わず認められたが、18~55歳の人が最も高かった。


ゾルピデムを服用していた4,336人では265人、鎮静薬、睡眠薬ともに服用しなかった23,671人では295人が死亡しました。



また、最も高用量の群では食道癌やリンパ腫、肺癌、大腸癌、前立腺癌などの発症リスクも高かった。


ただし、白血病、乳癌、子宮癌、膀胱癌、白血病、メラノーマのリスク増大はみられず、この関連性は既存の健康障害では説明できないという。


「よく使用される睡眠薬が衝撃的な死亡の増加と新たな癌の増加に関連している。これらのリスク増大を説明しうる既知のメカニズムは多数ある」と述べている。



米ノースショア・ロングアイランド・ジューイッシュ・ヘルスシステム(ニューヨーク)の ビクター・フォルナーリ 博士は、「内科疾患や心理的問題による困難があればまず睡眠に影響する。必要を感じて医師の処方を受ける場合、投薬中止は不要だが、気軽に服用しないよう注意すべきである」という。


別の専門家は睡眠薬を慢性的に使用しないよう警告しています。




お客様の依頼で複数の睡眠薬を調べましたが、強い薬が一般的になっていて驚きます。
この結果が、近い将来、受け入れられる事を願っています。

2012年3月5日月曜日

母乳哺育が肥満の減少に有効

 妊娠糖尿病の母親から生まれた児の肥満リスクは、6カ月以上の母乳哺育によって低減可能であることが、米コロラド大学デンバー校公衆衛生大学院の長期追跡研究から明らかになりました。




妊娠中に母親が糖尿病だった児では、過栄養状態に曝されることから、その後の人生における糖尿病リスクが上昇することが知られています。


対象は、妊娠糖尿病の母親から生まれた児94例と、非糖尿病の母親から生まれた児399例。

13歳まで追跡を行った結果、糖尿病の母親から生まれ、6カ月以上の母乳哺育が行われた児では、母乳哺育が6カ月未満だった児に比べ、成長に応じたBMIの上昇スピードが有意に遅いことが明らかになりました。

この傾向は、非糖尿病の母親から生まれた児についても同様だったとの事です。

母乳哺育は、小児肥満リスクを低下させるための臨床的、あるいは公衆衛生的に重要な戦略となると解説するとともに、この知見が米国小児科学会の推奨する「6カ月以上」という母乳哺育期間を裏付ける新たなデータともなることを挙げ、「産後すぐの女性を対象とする母乳哺育指導は、小児科、産科、公衆衛生の各側面から行いうることだ」と述べています。


そういえば、どんなに母乳が出ない方でも、たちまち母乳が出る様になるマッサージをされる方がテレビに出ていました。

私の妻も初産の後、母乳が出ませんでしたが、母親と弊社社長による母乳マッサージをした直後から出始めました。


最近は、良いとされるミルクが沢山出回っていますが、やはり母乳に勝るものは無いのでしょうね?

ビタミンEの過剰摂取に注意!

老化防止をうたう栄養補助食品として人気のビタミンEを摂取しすぎると、骨粗しょう症になる危険が高まることが分かり、研究を行った慶応大学などのグループは「摂取量の上限を検討し直す必要がある」と指摘しています。



慶応大学などの研究グループは、ビタミンEに骨を壊す細胞の働きを活発にする性質があることを動物実験で確かめました。

そして、骨への影響を実際に調べるため、健康な大人が栄養補助食品として摂取する場合の最大量に相当するビタミンEを48匹のネズミに8週間、毎日与え続けました。

その結果、通常のエサを与えた場合に比べ、骨の量が平均で20%減少し、すべてのネズミが骨粗しょう症の状態になっていたということです。


研究グループでは、ビタミンEの過剰な摂取は、骨の新陳代謝のバランスを崩し、骨粗しょう症になる危険を高めると結論づけています。

ビタミンEはしみなど防ぐアンチエイジングの栄養補助食品として人気で、アメリカでは人口の10%以上が服用し、日本でも利用者が増えていると見られています。

研究を行った竹田秀特任准教授は「ビタミンEは老化防止にたくさん取った方がいいと考えられていたが、骨粗しょう症による骨折や寝たきりという深刻な問題につながるおそれがあることが分かった。
摂取量の上限を検討し直す必要がある」と指摘しています。


厚生労働省が定める食事摂取基準による目安量は1日7ミリグラムで、許容上限量は800ミリグラム。
ただ、国内外で市販されているサプリメントの中には、1日の摂取量にして1,000ミリグラムのビタミンEが含まれているものもある。

通常の食事から摂れるビタミンEも考えると、ビタミンEの摂り方も見直す必要があると思います。


栄養補給は、毎日の食事の中で行う事が大切だと思います。

2012年2月28日火曜日

サーチュイン(長寿)遺伝子、哺乳類でも効果…何故かオスだけ

サーチュイン遺伝子、ご存知ですか?

昨年、NHKの番組や、世界一受けたい授業などでも紹介され、話題となっている遺伝子です。

現代人の多くは眠っている遺伝子と言われていますので、食事を30%減らすなど、飢餓状態になる事でスイッチがオンになると言われています。

サーチュイン遺伝子のスイッチがオンになると、病気の発症や老化の進行が遅くなり、長寿につながると言われています。

最近は、効果を疑問視する結果も発表され議論が活発になっていましたが、哺乳類は7種類のサーチュイン遺伝子(Sirt)を持つが、寿命を延ばす効果は確認されていませんでした。

しかし、最近イスラエルの研究チームが寿命を延ばす遺伝子というのをマウス実験で発見し話題になっています。


発表によると、酵母で発見された長寿遺伝子「サーチュイン(Sirt)」の働きを高めると、オスのマウスの寿命が延びるという。

Sirtの仲間の遺伝子は、人間を含む多くの生物が持ち、線虫やショウジョウバエでは寿命延長効果があるとされる。



同国バール・イラン大学の研究チームでは、その遺伝子が欠損すると長寿とは逆に加齢症状に似た異常が出るSirt6に注目している。

遺伝子組み換え技術で、この遺伝子の働きを高めたマウスを2系統作成し、寿命の変化を調べた結果、オスのマウスでは、平均寿命がそれぞれ14・8%と16・9%延びたが、メスのほうでは、まったく効果は見られませんでした。

現段階では、どういう仕組みで寿命が延びたのかは詳細はわかっていませんが、もし詳しくわかれば、健康的な長寿に役立つとして、世界から注目を集めています。


すべての生物で、カロリーを制限することで病気の発症や老化の進行が遅くなることは分かっていますので、まずは食べ過ぎない事を心がけるだけでも、健康な体づくりには十分です。

パーキンソン病に太極拳は有用

週2回の太極拳の実践がパーキンソン病患者のバランスと歩行能力の改善に有用であることが、新しい研究で示されました。

これまでにも、パーキンソン病患者に対し短期間の太極拳が提唱されていたが、科学的あるいは臨床的に有用性は確認されていませんでした。




パーキンソン病は神経変性脳疾患であり、米国では約100万人に認められ、日本でも14万5千人(2005年 厚生労働省データ)の患者さんが認められています。

ボクシングの元世界ヘビー級チャンピオンのモハメッドアリさんが発症していて、有名な疾患です。

通常は徐々に進行しますが、それにつれて運動制御能力が低下し、振戦や 筋硬直、不安定性などの症状が現れます。



身体活動はこの運動機能低下の遅延に有用であることが知られています。

米オレゴン研究所(ユージーン)研究科学者のFuzhong Li氏らは、太極拳、レジスタンストレーニング(筋力トレーニングの総称)、ストレッチの効果を比較しました。

同氏らは、軽度から中等度のパーキンソン病患者 195人を、3群のいずれかに無作為に割り付け、各被験者に60分のセッションを週2回、24週間参加してもらい、バランス維持に重要な姿勢安定性の変化と、患者の歩行の様子と体力を検討しました。

研究の結果、「太極拳」はバランスおよび「歩行能力の改善」についてレジスタンストレーニングやストレッチよりも優れ、「転倒回数の減少」についてはストレッチよりも優れ、レジスタンストレーニングとは同等だったとの事です。

また、太極拳によるベネフィット(便益)は3カ月後も継続していました。

研究結果は、医学誌「New England Journal of Medicine」2月9日号に掲載されました。


Li氏は、
「太極拳を試したい患者は、医師にその運動に詳しい理学療法士を紹介してもらうことを勧める。理学療法士の指導により、患者とその症状に運動を合わせることができるため、DVDや自分で試すよりもよい」と述べています。

全 米パーキンソン病財団(NPF)のMichael Okun博士は、「太極拳は、集中力の向上、環境の認識、大きな歩幅、バランス制御増強に焦点を当てた動きを取り入れている。そのため、この種の症状に合わせた療法がレジスタンストレーニングやストレッチよりも、バランス評価で優れているのは理にかなっている。ただし、レジスタンストレーニングやストレッ チもパーキンソン病では有益であり、患者に適した正しい治療法の選択が重要である」と述べている。



太極拳は、ゆっくり関節を伸ばす動きに加え、ゆっくりとした体重移動などで体幹の強化にも良いと言われ、年齢を問わず良いと言われていました。

私も一度体験しましたが、ゆっくりした動きなのに、からだ全体をしっかり使い、1時間程度で相当な汗が出ました。

是非一度、試されてみては、いかがでしょうか?

2012年1月31日火曜日

コレステロール低下薬が高齢女性の糖尿病リスクを高める

コレステロール低下薬「スタチン」が、閉経女性における糖尿病リスクを高めることが、米マサチューセッツ医科大学の研究で明らかになりました。

医学誌「Archives of Internal Medicine」オンライン版に、1月9日掲載されたこの研究結果は、コレステロール低下薬と男女の糖尿病リスク上昇の関連を指摘した過去の知見とも重なるが、「現行の脂質異常症治療ガイドラインを変更させる知見ではない」としています。

スタチン系薬剤は、心疾患の予防および進行抑制のため、血中コレステロールを低下する目的で用いられます。

米国ではアトルバスタチン(商品名:リピ トール)やフルバスタチン(同:Lescol※日本での商品名:ローコール)、ロバスタチン(同:Mevacor※同:メバコール)などが承認されています。


研究では、1993年から閉経女性15万4,000 例を追跡している大規模研究のデータを分析した。

開始当初の対象の平均年齢は63歳で、糖尿病患者は含まれず、対象の約7%がスタチン系薬剤を服用 していた。

2005年までの追跡で2型糖尿病発症が確認されたのは約1万0,200例。

分析の結果、スタチン系薬剤の服用群では非服用群 に比べ発症率が1.71倍高いことが判明。

糖尿病の家族歴やボディ・マス・インデックス(BMI)、身体運動量などの因子を調整しても、服用群の発症 リスクは1.48倍高かった。

スタチン系薬剤の種類によるリスクの違いはなかった。

本研究はスタチン系薬剤と糖尿病の関連を確認したのみで、因果関係を明らかにしたものではないが、「スタチン系薬剤がインスリン調整やグルコース反応の機構に影響を与える可能性も考えられる」としている。

一般女性へのメッセージは、「健康的な体重を維持し、健全な食事と身体運動を心がけ、健康上の問題があれば改善して、糖尿病リスクの低下、すでに糖尿病に罹患 している場合には疾患管理ができるよう生活習慣に気を配ることである」とし、「スタチン治療が必要ならば拒否すべきではない」と述べて います。


コレステロールを低下させる薬には、横紋筋融解症などの副作用があります。
横紋筋融解症は筋肉を溶かす症状で、この薬を服用後、尿の色が濃くなったり、筋肉痛の様な痛みが発症したり、階段の上り下りや物を持つのが辛く感じる場合には、ご注意下さい。

また、慶應義塾大学の近藤誠さんの著書の中に、スタチン系の薬でコレステロール値を正常値よりも下げた場合には、ガンのリスクが飛躍的に上昇する結果が記載されております。

難病や臓器を切除するなどの理由から、自分でコントロール出来ない事がある場合には医薬品の力が必要となりますが、コレステロールは食事の内容や生活習慣を改めるだけで改善できる項目です。

節制する事で解決できる事は、医薬品に頼らず、少しだけ努力する事が大事だと思います。


食べたい物を少し我慢する事と、食べたいものは我慢しないけどガンになる確率が高くなる・・・

あなたは、どちらを選びますか?